とあるマメ屋の日々あれこれ。

都内の自家焙煎屋の雑記。日々のあれこれとコーヒーのこと。

焙煎で考えていること

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個人事業としてコーヒー豆を焙煎しています。

焙煎機はドイツ製のProbatというメーカーの5kg釜です。

 

釜の厚みがしっかりあり、

蓄熱性が高いので内側からしっかりと火が入ってくれる。

お米じゃないけどふっくら、甘くてフルーティーに仕上がりやすいイメージ。

 

世界中に星の数ほど自家焙煎のお店はありますが、

それぞれが色々なコンセプトでやっていると思います。

 

ウチのコーヒーの

基本的な焙煎度合いは

【浅煎り〜中煎り】の合間、です。

 

苦味は無く、けれども果実の甘さや酸味が楽しめる度合いを狙っています。

 

コーヒー豆はサクランボみたいな果実の種子の部分なので、

果物のように

りんご酸やクエン酸が含まれています。

それらは焙煎により引き出されていくのですが、

浅く焼くと酸味が際立ち、

焼いていくにつれ酸味は穏やかになっていきます。

そのかわりチョコレートやキャラメルのような風味が発達していきます。

 

浅すぎると生焼けになったり、

酸が立ちすぎてスッパいコーヒーになってしまう。

逆に焼きすぎるといわゆる「コゲ」た味わいになり、

それぞれのコーヒーが持つ特徴が失われていきます。

 

その間をとって、

果実味を楽しめる、

柔らかい味わいを狙って焙煎しています。

 

焦がさず、

風味を引き出す。

 

液体に透明感があり、果実味がやわらかい甘さでコーティングされたようなコーヒー。

 

それを念頭に日々焼いています。

 

ぜひ一度、

試してみていただけますととても嬉しいです。